パリ・オペラ座バレエ団、契約団員の二山治雄さんのインタビュー記事が
掲載されていました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/02621b80b3f947bec043c8a5fdc67b22169e2

窓に座る二山さんの写真が本当に美しいな、と思います。
2017年からパリに住み、パリ・オペラ座バレエ団に在籍をされていらっしゃいますが、今年の年内の公演は全て無くなってしまったそうです。
パリ・オペラ座に限らずどの国のバレエ団も公演は全て先が見えず、ようやくレッスン再開を始められた、と聞きます。
まだこの先が一体どうなっていくのかわからないけれど、心身を整えその時に備える、というお話が書かれています。

「時代が変わっていく」と、近頃よく耳にしますが、それはそれで納得、そしてそういう流れになっていくのだと理解はでき、その流れに乗っていかなくてはいけない、と思います。
けれど、「変わらないものの良さ」であったり「変えずに守っていかなくてはいけないもの」もあるかな、と思います。
バレエという300年以上続いている「伝統芸能」。
この美しさは変わることなく、これからもずっと続いて欲しい、と願うのです。

「これからは写真は少なくなり、動画の時代になるよ」と。
こんな話もよく耳にします。
自分が写真のカメラマンというひいき目もありますが、写真ももう何百年も続いてきた伝統ですから、なくならないであろう、という確かな自信があります。
せっかくアドバイスをいただいて反発するようで申し訳ないのですが。

何があっても変わらないものは「重鎮」です。
変わる、変わらない、という簡単な表裏のことではなく
「重鎮」は、その存在そのものがひとつの確立された形ですから
グレードアップしたり「便利」というものの幅が増えたり。
小さな変化はありつつも、根本から大きく何かが変わってしまう、という心配は
ないのだ、と思い、そう言い聞かせ、
バレエという舞台芸術が、安心して日々行われる日をただただ心待ちにしています。

こんなことを書いては叱られてしまうかもしれませんが。

二山治雄さんが2014年にローザンヌ国際バレエコンクールで踊られた
バヤデール「ソロルのVa」
中盤のジャンプのところで、あまりの身の軽さにフレームアウトしてしまったお話は有名です。
本当に宙に浮くかのように「ふわっ」と飛びましたから、カメラマンさんもヒヤリ、としたかと思います。

けれど、静止画(写真)ですとあのシーンがフレームアウトすることはあまりないかな、と心の中でひそかに思っていました。
静止画のズームの寄り引きは、動画よりも自由でもっと軽いものですから。
そのジャンプの具合によって、グンと引いてしまうことができます。
流れを記録するためには動画を使い、ここぞという大事な瞬間は静止画で。
そうやってお互いの役割分けをすれば問題のないこと、と思います。
「良さ」を分け合い補いあえれば、大丈夫、じゃないかな。

来週土曜日は、本当に久しぶりの発表会の撮影です。
照明もなく、観客もなし、という状況とのことですが
「頑張っている生徒たちを舞台に立たせたい」と、
先生がずっとおっしゃっていました。
オンラインレッスンでの数ヶ月、6月にレッスンを再開し
手探りで、けれど発表会に向けて練習されたそうです。
こうして言葉に書くだけで目頭が熱くなってきます。
生徒さんの素敵な姿を、しっかりと「写真」に残してあげたいと思います。
そして、舞台にまた関わることができることが
本当に嬉しいのです。