12月のくるみ割り人形が終わると、今年も一番最後にバレエコンクールが2日間あります。
昨日、慌てて新幹線の切符を取りましたが、のぞみ号はほぼ満席状態、朝一のひかりでのんびり行くことにします。
コンクール会場近くのホテルのほぼ満室。
ホテル内にもシニヨンをした子供達の姿をよく見かけます。心の中で頑張って!と(たまに思い溢れて声かけちゃう❤︎)

私も年明けの勉強会で気をつけきゃと思うことがあって、
先日、数年前のコンクールの審査員の先生のお話を思い返していました。

『袖から出てきたときに、私たちはすぐにそこでわかってしまうんです。ポワントのリボンはもちろん、ゆるい部分を縫い付けてきちんと本番に向けて準備はできているだろうか?チュチュの裾から糸は出ていないだろうか?
メイクも身だしなみ完璧。「さあ!いってらっしゃい!」と温かな声をかけられて出てきただろうか?
私たちにはその子を見ればそこまでわかるんです。どれだけ上手に踊っても笑顔で素晴らしい踊りをしても
バレエに向かう姿勢、心、気持ち、そこが一番大切なところなんです。
私たちはそこを見ています』

私は最初その先生のお話を撮影していたのですが、途中でカメラを置いてじっと聞いていました。
途中涙が出るほど、何て心の部分を示し話すのだろう、と思って。
自分にも思い当たるところを当てはめながら、反省をしながら聞いたことを覚えています。

実際に、コンクールに出る、となると(私は出たこともないし撮る専門でわからないですが)
技術、表現を磨いていくんだと思うんです。
その、「目に見える部分」を一生懸命に鏡に向かって見せるんだと思います。
私たち、カメラマンからはその部分が見えて「きれいだな」「伸びやかだな」「華やかでいいな」と
やはり「見える部分」を見ながら撮っていきます。(もっと中まで一瞬で撮れたらすごいなあ、と思うけど)
審査員の先生は、コンクールに出るのだから踊れることはわかっている、と。
もっと違うところを見ています、とおっしゃっていました。

その日、印象に残ったのことが、そのお話をされた先生が特別賞に選んだ子。
その子への講評で
「年齢にあった本当に爽やかな踊りで見ていて清々しい気持ちになりました。ありがとうとお礼を言いたいです」と。
素晴らしい言葉をいただいてました。

『目に見えない部分』って普段の生活から気をつけることだな、と私は受け止めました。
すごく簡単なこと、人に優しくする、とか、物を大切にする、とか。
すごく人間として基本的なことに一番重きを置いて、大事にして。
その上で『目に見える部分』が初めて大きく花が咲くんだろうな。なんて帰りの新幹線で思いを馳せていました。

今月コンクールに出る子供たちへちょっとでも役に立てたらいいな、という小話でした^^
さて、そんな温かな話とは打って変わってコンクールの撮影は、シビアです。
足切れ手切れなんて一切許されません。データでほぼ全部のデータをお渡しですから
その瞬間瞬間で、フレーミングも何もほぼ全て仕上がっていかないと処理チームが間に合いません。
コンクールは朝、マシーン変身をして心を空にして無心で切ります。
それはまた面白い撮影でもあって、そんな貴重な場にカメラマンとしていられることが感謝です。

余談ですが、
お師匠さん曰く、「バレエコンクールは撮れて当たり前。だってみんな撮りやすいようにちゃんと踊ってくれるんだから。
発表会で、初舞台の小さい子やポワント履きたての子供たちをいかにかわいく上手見えるよういいシーンをたくさん撮れるか?
そっちのがカメラマンとして難しくて重要や!」なんて言われたことがあります。
最初の頃はピンとこなかったけれども、数年かかってやっとわかってきました。
ただ、どちらの撮影も「だいじ度」は同じですけどね!

子供たち。年内にコンクールが終わってホッとしてお正月はゆっくり過ごせるといいね。
あと一踏ん張り、頑張って!!