色の表現
涼しい風が肌に心地よいです。夏の間に「ポッポッポッポ!」としていた体や頬。
ここ数日はひんやりをした空気をを含んだ風に当たって本当に気持ち良いです。
裏の河原の鳥たちの顔ぶれも変わってきました。
母曰く「鴨がシベリアから帰ってきた」そうで、丸っとした鴨たちが楽しそうにぷかぷかとしてます。
夏の間はこれまであまり見たことない、黒くて大きい嘴の白い鳥。
調べてみると「オオバン」という鳥なのか? 暑〜い夏中、河原で頑張って過ごしていました。
頑張った「オオバン」たちは、今度は暖かいところを目指して飛んでいくのかしら?
9月は「白鳥の湖」や「シンデレラ」を多く撮影させていただきました。
白鳥やシンデレラの舞台は照明に「青」が多く使われています。いろんな色が混ざって
深い青だったり黄色みを帯びた青だったりが表現されていて。
本当はそのままの照明の色を拾って表現するのが写真の役割だと思うのですが
「青」は微妙で、少し間違えるとモノクロのようになってしまいます。
すごく細かくて「にったさん、細かくて嫌だわ」と同行したカメラマンさんに呆れられてしまいそうですが
他のシーンで色のあるシーンがあれば、このシーンでは多少モノクロっぽくなっても深い青を表現することを優先したり。
例えば演じている方が少し年齢が若い方であれば、モノクロではなく少し肌の色を大事にしてみたり。
「どのくらいの色が正解か?」と聞かれるとたぶん「正解」はなくて
その時の舞台の全体のバランス、演じている人たちの年齢、他の部分の照明や衣装との兼ね合いなど。
すごく細かくものすごく曖昧に、けれど全体を見た時のバランスを大事に色を決めている、のかな、と
こうしてブログを描きながら自分で確認をしています。
「青」の表現は本当に難しいと思うのです。
「このポーズの時にちょっとだけ黄色が輪郭に入っているといいな」と思っても「青」を強めにと選択して撮影してしまった時。
家に帰って「なんとかここに黄色が入らないか?」とちょこっと絵作りをします。
いろいろとやりすぎると終わらないし汚れてしまうので、ぎりぎりのところなのですが
1シーンが「1枚の絵」のような仕上がりになるように。
青を少し紫に転ばせてみたり、青をもっと深くしてみたり。照明さんのお力を借りて、そこに少しだけ表現を加えたりします。
お客様のもとにプリントでお届けできた時に、封を開けて「わあ!」と喜んでいただけたら良いなあ、と思うのです。
「なんだか細かくって嫌だわ」とまた思われちゃう。なかなか理解を得られない、独りよがりの勝手なこだわりなので
なんだか口うるさいカメラマン、にならないように気をつけないと。
ちなみにこれは「ちょっとだけ黄色が強いかな」と思うのですが
コールドさんたちのことを考えると、このくらいの黄色がぎりぎり、と選択した1枚です。
でも、何よりも照明さんのお力です!
<バレエ発表会写真撮影>
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